こんにちは、資格マニアのパル子です。
このページでは、カズヒト記憶術のセカンドステップとして、数と人を結びつける方法について解説します。
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記憶を左右する「フック」について
カズヒト記憶術に施す工夫について理解してもらうために、まず、人の記憶のメカニズムを簡単に説明します。
いきなりですが質問です。「あなたは、今日の朝、何を食べましたか?」
私が質問するまで、あなたは、朝ごはんに何を食べたかなどは、考えていなかったと思います。私の質問自体が、朝ごはんに何を食べたかということが思い出されるきっかけとなったのです。
このように人間は、質問などの他の情報を受信することにより、脳内から記憶をひっぱってきます。
では、もう一つ質問をします。「先週の土曜日の昼に食べた物は何ですか?」
どうでしょう、思い出せるでしょうか?先ほどの質問と違い、これはかなり難しい質問と思います。
あなたが、もし思い出せたとしても、いきなり質問の答えが浮かんでくることはなかったかと思います。
おそらく、先週の土曜日の昼はどこにいたか、何をしていたか、誰と一緒にいたか、土曜の夜は何を食べたかなど、ヒントになりそうなことから思い出そうとしたかと思います。
「先週の土曜日の昼に何を食べたか」というような、すぐに思い出せないような記憶を思い出すためには、関連する情報から辿っていく方法が有効です。
私たちの記憶は、たくさんのことが相互に結びついて保管されており、特定の記憶を呼び起こすときには、無意識にその周辺の記憶から辿っています。
このとき特定の記憶を思い出させるヒントとなる記憶を、フックと言います。
記憶に結びついたフックが多いほど、思い出す力は強力になります。一緒にいた人物や場所、年月日と時刻、そのときの行動、そのときの感情など、ありとあらゆるものがフックとなります。
カズヒト記憶術では、人の名前をフックとして、数字に変換し、そこから特定の覚えたい情報に結びつけます。
数字と覚えたい情報を結びつけるために役に立つのが、「樹形図」です。
「ヒト」→「カズ」→「樹形図」への脳内回路形成
樹形図とは、関連する情報を木の枝のように分かれた線で表現した図になります。
樹形図は、様々な場面で使われており、皆様も何度も目にしたことがあると思いますが、記憶をする際には非常に役に立ちます。
例えば、タヌキ、ハチ、ウサギ、ブタ、カニ、オオカミ、サルを覚えてくださいというと難しいかと思います。
次に、これらを樹形図にしてみるとどうでしょう。
「生き物が他の生き物を成敗する童話」として、「さるかに合戦」、「カチカチ山」、「三匹の子豚」があり、それらの童話に先ほどの動物たちが登場するのです。
基本的には、単語を7つ覚えるよりは、単語の塊を1つ覚える方が楽になります。
なぜなら、樹形図にした場合、「生き物が他の生き物を成敗する童話」ということだけ覚えていれば、それがフックとなり、それぞれの童話とそれに登場する動物達が出てくるからです。サルだけ覚えていた場合でも、それがフックとなり、連鎖的に他の単語も思い出されます。
樹形図としてまとめられた情報は、覚えようとする単語同士が、それぞれの単語のフックとして働くのです。
このように、樹形図として、情報を整理する方法は、マインドマップやメモリーツリーなどと呼ばれ、受験勉強などでも効果的な記憶術の一つとして使われてきました。
カズヒト記憶術は、これらの記憶術の再現性を強化した方法とも言えます。
カズヒト記憶術では、登場人物の名前を3桁までの数字に置き換えました。ここからさらに、数字と樹形図を結びつけます。
例として、先ほどの樹形図で考えてみましょう。この樹形図の末端の単語の数を拾い上げると3-2-2となります。これがカズヒト記憶術の3桁の数字と組み合わさります。
322となる名前の組み合わせは、複数ありますが、今回は「さかき」でいきます。
登場人物の「さかき」を樹形図に変換すると次のような形になります。
その樹形図の先端に「生き物が他の生き物を成敗する童話」という樹形図の根本のキーワードを入れます。
そうなると後はフックを頼りに空いているところに単語を埋めていくだけで、漏れなく記憶の再現ができます。
人間は、空白があると埋めたくなる生き物なので思い出しやすくなりますし、思い出せないとしても、どこを思い出せないのか、どれだけの単語を思い出せないのか、ハッキリと分かるので、復習がしやすくなります。
ここまでの方法でも、カズヒト記憶術は強力に働きますが、最後に登場人物と場所をつなげることで、カズヒト記憶術は完成します。
次のページでは、カズヒト記憶術の最終ステップとして登場人物と場所をつなげる方法について解説していきます。