こんにちは、資格マニアのパル子です。
このページでは、カズヒト記憶術の最終ステップとして、人と場所を結びつける方法について解説します。
カズヒト記憶術を強化する「場所法」とは
覚えたいことと場所をつなげるという方法は、目新しい方法ではありません。
皆様は「記憶の宮殿」という記憶術をご存知でしょうか?
記憶の宮殿は、「羊たちの沈黙」という作品に出てくるハンニバル・レクター博士が使っていた記憶法で、簡単に言うと、脳内に広大な宮殿を創造し、その宮殿にある部屋と記憶を結びつけるという記憶術です。
当然、この作品はフィクションで、レクター博士も架空の人物ではありますが、この場所と記憶を結びつける記憶術は、「場所法」と呼ばれ、中世から実際に使われてきました。
オランダ・ラドバウド大学の行った実験では、この「場所法」を使った被験者の記憶量を2倍近く上げることに成功しており、効果の高い記憶術の一つです。
物覚えが悪い人でも、場所の記憶は残っているかと思います。
小学生の頃の通学路は大人になっても忘れないと思いますし、一度しか行ったことないような飲食店でも、どこにあるか覚えていることも珍しくありません。
そんな記憶に残りやすい場所をフックとして使うというわけです。
例えば、前お話しした単語を覚える場合、自分の家を想像し、玄関に、サルがいて、キッチンにカニ、トイレにハチがいるというように配置していきます。
どうでしょうか、単体で覚えるよりは、覚えやすいのではないでしょうか。
しかし、この強力な場所法には、次のようなデメリットがあります。
場所法のデメリット① 形をイメージできない記憶には適さない
先ほどの例のように、「さる」や「かに」などのハッキリと形をイメージできるものには場所法を使いやすいですが、例えば「法律」や「定義」、「特徴」、「条件」などのハッキリと形をイメージできない概念のようなものは、場所とイメージを結びつけにくく、場所法には適しません。
そして、悲しいことに、試験などで記憶しなければならないことのほとんどが、形がハッキリとイメージできないものです。
デメリット②膨大な情報を処理することには適さない
資格試験に合格するためには、とにかくたくさんの量の情報を覚えなければなりません。
比較的かんたんと言われるような試験でも覚えることは、300以上あります。
これを、全部場所法だけで覚えようと思うと、何百箇所もの「場所」が必要となります。
これでは、場所を覚えるだけでも大変です。そもそも、一つの情報を覚えるために、一つのフックを覚えるというのは、あまりコストパフォーマンスが良いとは言えません。
この「場所法」の致命的な二つの問題を解消するためにはどうしたらよいでしょうか?
その解決法が「カズヒト記憶術」です。
場所法×カズヒト記憶術でデメリットが消える
場所法の欠点を補う方法が、カズヒト記憶術と組み合わせることです。
カズヒト記憶術と組み合わせることで、まず、場所法の「形をイメージできない記憶には適さない」という問題がなくなります。
カズヒト記憶術では、登場人物というハッキリとイメージを想像することができる情報をフックとして使うため、場所法により、場所と結びつけることが容易となります。
そして、場所法の「膨大な情報を処理することには適さない」という問題についても解決します。カズヒト記憶術では、基本的に一人の登場人物に対して5〜31個の情報の塊を結びつけますので、一つの場所にたくさんの情報をひもづけられるということになります。
カズヒト記憶術の側から見ても、場所法と組み合わせるメリットは大きいです。
場所法では、基本的に自分が移動しながら、順番に記憶を辿っていくため、登場人物の見落としがほぼなくなります。
また、カズヒト記憶術において同じ人間に違う樹形図を紐づけたときに生じる混乱も場所法により防ぐことができます。
例えば、あなたが、友人に家の近くの駅で会った記憶は、同じ友人に旅行先で会った記憶とは、ハッキリと区別されていると思います。
同じようにカズヒト記憶術に場所法を組み合わせることで、同じ人間に紐づいた情報でも、別の情報として保管することができます。
登場人物の種類は限られていますが、場所と組み合わせることにより、無限のパターンが生まれ、知識をどこまでも拡張できるのです。
ちなみに、カズヒト記憶術では、登場人物と結びつける場所のことを「スポット」、そのスポット同士を順番につないだ線のことを「ルート」と呼びます。
ここまで、カズヒト記憶術の基本的なしくみについて説明しました。
次回はカズヒト記憶術のメリットとデメリットについて触れながら、どのようなときに使えるのかについて説明します。