【衛生管理者】第2回(労働生理)血液の成分について【独学合格講座】

血液の成分(労働生理) 衛生管理者試験
血液の成分(労働生理)

こんにちは、労働安全衛生の専門家として働いているパル子です。今回は、衛生管理者試験の労働生理の科目に出題される「血液の成分」について解説します。

血液について

人間の体を流れる血液の量は、体重の1/13程度と言われています。

血液は、赤血球、白血球、血小板という有形成分と、血漿という液体から構成されており、それぞれが非常に重要な役割を果たしています。

血小板

血小板は、血液の中にある細胞で、止血を行います。

血小板は、通常時には凸凹のない滑らかな形をしていますが、出血時には金平糖のようなギザギザの形状になります。

血小板が出血箇所に集まることで、血の塊である血栓を作って、血を止める役割を果たしています。

血小板を固める際には、フィブリノーゲンという血液の中にあるタンパク質が重要な働きをします。

フィブリノーゲンは、出血箇所でフィブリンというネットのようなタンパク質に変わり、血小板を固めます。

赤血球

赤血球とは血液の中にある赤い細胞で、中央がへこんだ円盤のような形をしています。

赤血球の中には、ヘモグロビンというタンパク質が含まれており、ヘモグロビンが酸素と結びつくことで、肺から取り入れた酸素を全身の細胞に運ぶことができます。

血液の中の赤血球が占める割合を示す値を、ヘマトクリット値と呼びます。

ヘマトクリット値やヘモグロビン濃度は、一般的には男性の方が女性より高い傾向にあります。

また、赤血球の寿命は長く、白血球の寿命は数日程度であるのに対し、赤血球の寿命は120日程度と、白血球よりかなり長生きします。

血漿

次に、白血球、ではなく、血漿について先に説明します。

血漿とは、血液を満たす液体であり、血液の成分の55%を占めます。

血漿の中には、様々な役割を果たすタンパク質が含まれており、その一つである、アルブミンは、血管内に水分を保持したり、血管内の物質を運んだりする役割を持っています。

私は「歩いて水を運ぶ」という語呂合わせで、アルブミンの名前と役割を覚えました。

血漿に入っている他のタンパク質に、免疫グロブリンというものがあります。

免疫グロブリンは、体内に入ったウイルスなどを排除する「抗体」として働きます。

私は、「グロテスクなプリンは交代」というフレーズで、免疫グロブリンについて覚えました。

白血球

白血球は、体を守る働きを持っており、好中球とTリンパ球、Bリンパ球というものに分類されます。

好中球は、アメーバのように動き、体に侵入した細菌などを食べて、殺菌する役割があります。

Tリンパ球は、細菌を直接攻撃するリンパ球です。

私は、Tリンパ球について、直接攻撃(Tyokusetu kogeki)の「T」リンパ球として覚えました。

Tリンパ球による免疫は、細胞が自ら攻撃することから、細胞性免疫と呼ばれます。

一方、Bリンパ球は免疫グロブリンのような抗体を作るリンパ球です
Bリンパ球については、私は、抗体を生み出すので(Baby)の「B」リンパ球と覚えました。

Bリンパ球による免疫は、液体である血漿に含まれる免疫グロブリンによるものなので、体液性免疫と呼ばれます。

見ていただきありがとうございました。次回は「心臓と血液循環」について説明します。

次回の解説

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