【2級ボイラー技士】第5回 伝熱作用とボイラーの容量、熱効率について【独学合格】

2級ボイラー技士試験

こんにちは、資格マニアのパル子です。今回は、2級ボイラー技士免許試験に出題される「伝熱作用とボイラーの容量、熱効率」について解説します。

過去問を分析して、特に出題頻度が高いところは太字にしておりますので、重点的に覚えましょう。

伝熱作用

熱は温度の高い部分から低い部分に移動します。この現象を伝熱といい、伝熱作用は、熱伝導 、熱伝達、放射伝熱の三つに分けることができます。

熱伝導

熱伝導は、温度の一定でない物体の内部で温度の高い部分から低い部分へ順次熱が伝わる現象をいいます。金属棒の一端を熱したとき,棒内を熱はもう一つの端へと伝わりますが、これは熱伝導によるものです。

伝導の良否を表すのに熱伝導率が用いられます。金属類の熱伝導率は大きく熱が通りやすく、れんが、保温材、水などは熱伝導率が小さく熱が通りにくくなっています。

熱伝達(対流熱伝達)

液体や気体が、固体の壁に接触し、液体や水と、固体壁との間で熱が移動することを、熱伝達又は対流熱伝達といいます。

熱伝達の良否を表すのに熱伝達率が用いられますが、この値は液体や気体の種類、表面の状態、流れの状態、温度などによって変化します。

放射伝熱

太陽の直射を受けたり、ストーブの風に当たったりすると周囲の温度以上に熱くなります。このように空間を隔てて相対している物体間に伝わる熱の移動を放射伝熱といいます。

熱貫流

固体壁を隔てて、高温の流体と、低温の流体が存在する場合、固体壁を通して高温流体から低温流体へ熱の移動が行われます。この現象を熱貫流又は熱通過といいます。この現象は、熱伝達と熱伝導が合わさったものです。熱貫流の程度を表す係数を熱貫流率又は熱通過率といいます。熱貫流率は、両側の流体と壁面との間の熱伝達率、壁体の熱伝導率とその厚さによって決まります。

ボイラーの容量及び効率

ボイラーの容量

ボイラーの容量(能力)は,最大連続負荷の状態で1時間に発生する蒸発量[kg/h又はt/h』で示されます。

しかし、蒸気の発生に要する熱量は、蒸気の圧力、温度及び給水の温度によって異なるので,ボイラー容量を、換算蒸発量(基準蒸発量や相当蒸発量ともいわれます)によって示す場合もあります。

換算蒸発量は、実際に給水から所要蒸気を発生するために要した熱量を、蒸発熱の2257[kJ/㎏]で除したものになります。

ボイラーの効率

ボイラーの効率は、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合のことをいいます。

ボイラーの効率の算定方法は、実際に給水から所要蒸気を発生するために要した熱量を、燃料消費量と燃料低発熱量をかけたものを除して、100を乗じたものになります。

ボイラーの効率を算定するときの燃料の発熱量は、一般に低発熱量を用います。

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