【2級ボイラー技士】第8回 鋳鉄製ボイラーの特徴と構造について【独学合格】

2級ボイラー技士試験

こんにちは、資格マニアのパル子です。今回は、2級ボイラー技士免許試験に出題される「鋳鉄製ボイラーの特徴と構造」について解説します。

過去問を分析して、特に出題頻度が高いところは太字にしておりますので、重点的に覚えましょう。

鋳鉄製ボイラー

鋳鉄製ボイラーとは

鋳鉄製ボイラーは、その名の通り、鋳鉄により作られたボイラーであり、主に暖房用の低圧蒸気や温水ボイラーとして使用されています。

鋳鉄とは、炭素を多く含む鉄のことをいいます。 鋳鉄は、鋼板に比べて、腐食に強いという性質がありますが、一方で圧力に弱く、温度が上がると熱膨張により割れやすいという性質があります。

そのため、鋳鉄製ボイラーの最高使用圧力は、蒸気の場合で0.1MPa以下温水の場合で0.5MPa以下として、温度も120℃以下に限られます。

鋳鉄製ボイラーの構造

鋳鉄製ボイラーは、上部に蒸気の連絡口下部左右に水の連絡口を備えたセクションというパーツを、何個も組み合わせてできています。

通常は、セクションの数は最大で20程度まで、伝熱面積は50㎡程度までとなります。

各セクションの蒸気と水の連絡口の間には、ニップルというパーツが組み込まれており、各セクションは、外部のボルトで締めつけられて組み立てられています。

その他の鋳鉄製ボイラーの特徴

まず、パーツごとに搬送できるので、搬送が容易です。

また、簡単に組み立てることができ、パーツをいくつ組み合わせるかで容量を容易に変えることができます。

伝熱面積を増加させるために、ボイラー底部にも水を循環させた鋳鉄製ボイラーを、ウェットボトム形といいます。

ハートフォード式連結法

鋳鉄製ボイラーで、安全低水面付近まで水が残るように連結する方法を、ハートフォード式連結法といいます。

ハートフォード式連結法のボイラーでは、安全低水面まで水が残るように返り管を安全低水面付近にとりつけます。

ただし、一般的に使われるポンプ循環方式の場合、ウォータハンマの発生を防ぐために返り管を安全水面より少しした、具体的には安全低水面以下150mm以内の高さに取り付けます。

ちなみに、ウォータハンマとは、給水時に水の塊が高速で動くことにより発生する衝撃のことをいいます。ウォータハンマは管を破損させてしまうことがあります。

最後まで見ていただきありがとうございました。次回は、胴、ドラム、鏡板、管板について解説します。

次回の解説

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