【2級ボイラー技士】第9回 胴、ドラムと鏡板、管板について【独学合格】

2級ボイラー技士試験

こんにちは、資格マニアのパル子です。今回は、2級ボイラー技士免許試験に出題される「胴、ドラムと鏡板、管板」について解説します。

過去問を分析して、特に出題頻度が高いところは太字にしておりますので、重点的に覚えましょう。

胴とドラム

鋼製ボイラーにおいて、ボイラーの主要部分を成す円筒形になっているものを、丸ボイラーの場合には胴と言い、水管ボイラーの場合にはドラムといいます。

胴やドラムを作るときは、板状の鋼を円筒状に巻いて溶接でくっつけるのですが、このとき溶接する部分を長手継手といいます。

その後、この円筒同士や鏡板と呼ばれるものをつなぐために、円周に沿って溶接でくっつけます。この溶接した部分を周継手といいます。

ボイラーの胴部分には、内部の圧力によって引張応力が発生します。

この引張応力には、図のように、周方向の応力と、軸方向の応力があります。

周方向の応力は、軸方向の応力の二倍となります。

したがって、周方向の応力に対する長手継手の強さは、軸方向の応力に対する周継手の強さの二倍以上が必要ということになります。

ここら辺の語句は紛らわしく間違って覚えてしまいがちなので、繰り返し覚えましょう。

鏡板と管板

胴や、ドラムの両端を覆っている蓋のような部分を鏡板(かがみいた)といいます。

鏡板の中でも、煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、管板といわれます。

鏡板は、その形状によって、 全半球形鏡板(ぜんはんきゅうけいかがみいた)、半だ円体形鏡板(はんだえんたいけいかがみいた)、皿形鏡板(さらがたかがみいた)、平鏡板(ひらきょうばん)の4種に分けられます。

圧力への強さについては、全半球形鏡板が最も圧力に強く、次に半だ円体形が強く、その次に皿形となります。

全半球形鏡板は一つの球面からできており、半だ円体形鏡板は一つのだ円面からできています。

皿形鏡板は、球面殻(鏡板の頂部の球面をなす部分)、環状殻(すみの丸みをなす部分)、円筒殻(フランジの部分)から構成されています。

平鏡板は、圧力に弱いため、ステーという補強材によって補強する必要があります。

平鏡板に管をとりつけると接触面積が一定となるため、管板には基本的に平鏡板に穴を開けた平管板が用いられます。

管板には、管穴を設け、この管穴に煙管を挿入して内部から押し広げるように取り付けます。

このような取り付け方を「ころ広げ」といいます。

最後まで見ていただきありがとうございました。次回は、炉筒とステーについて解説します。

次回の解説

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